うつで苦しんだり、病気を苦にしたりして、自ら命を絶った人。不慮の交通事故で亡くなってしまった子ども。弓指寛治さんの絵には、この世を去った人が描かれています。

そこで表現されるのは、死の悲しみや理不尽さというよりも、その人がいかに生きたかという、「生」の手触り。弓指さんの画業の始まりは、母の自死とともにありました。

「何度も語り直すことはつらくありません。そういう意味での配慮はしやんでいいです。なんでも聞いてください」という弓指さんに、自死遺族としての思いを聞いたインタビューが話題です。